配偶者加給年金・共働き支給停止シミュレーター

厚生年金20年以上の方が65歳になるとき、年下の配偶者を生計維持していると老齢厚生年金に配偶者加給年金(令和8年度・年額423,700円)が上乗せされます。本ツールは、夫婦とも厚生年金20年の共働き世帯で問題になる支給停止の判定(令和4年4月改正対応)、配偶者の年収850万円境界、生年月日から受給月数・受給総額・振替加算の目安まで一括判定します。

配偶者加給年金の受給判定

特別加算の額はご本人の生年月日で決まります

20年(240ヶ月)以上が加給年金の大前提です(共済組合期間は除いて判定)

65歳到達時期から受給月数と振替加算を計算します

240ヶ月以上なら配偶者自身の老齢厚生年金の受給権が発生し加給年金は停止

収入850万円以上(所得655万5,000円以上)になると生計維持が認められず停止

※在職老齢年金により配偶者自身の年金が全額支給停止中であっても、受給権があれば加給年金は停止されます(令和4年4月改正)。

配偶者加給年金とは?(条件と支給停止)

受給条件(本人と配偶者の両方をチェック)

加給年金額は「年金の家族手当」です。厚生年金20年加入の方が年下の配偶者を養っている期間だけ上乗せされる時限措置であり、以下の要件をすべて満たす必要があります。

  • 本人:厚生年金の被保険者期間が20年(240ヶ月)以上(共済組合等の加入期間は除いて判定)
  • 配偶者:65歳未満で、本人に生計を維持されている(前年の収入が850万円未満=所得655万5,000円未満の目安)
  • 配偶者:自身が厚生年金240ヶ月以上の老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給権を持っていない

共働き支給停止の判定マトリクス

夫婦の厚生年金期間と加給年金の行き先(本人が65歳到達時点・生計維持関係ありとする)
本人(20年以上)配偶者の厚生年金期間加給年金額行き先
20年以上240ヶ月未満支給される本人の老齢厚生年金に加算
20年以上240ヶ月以上(受給権あり)全額支給停止どちらにも付かない
20年以上障害年金を受給中支給停止障害年金の受給中は停止
20年未満―対象外加給年金の仕組み自体が適用外

夫婦とも20年以上(共働き)の場合は、どちらが先に65歳を迎えるかで判定します。配偶者に240ヶ月以上の受給権がまだ発生していない状態で本人が65歳に到達すれば、その間は加給年金が支給され、配偶者が65歳に到達して自身の老齢厚生年金の受給権が確定する時点で停止します。

計算式(受給月数と総額)

受給月数 = max(0, 配偶者の65歳到達月 − 本人の65歳到達月)。加給年金は本人の65歳到達月の翌月から配偶者が65歳に達するまで支給され、受給総額は「年額423,700円(令和8年度)÷12 × 受給月数」の目安です。本人が年下(配偶者の65歳到達月が先)の場合は支給されません。※受給総額は月割概算(年額÷12×受給月数・四捨五入)による端数処理のため、年金機構の期別支払額と数円程度の差が生じることがあります。

夫が年下・妻が年上の「逆年の差夫婦」の場合は?

加給年金は性別を問わず、受給権者本人が厚生年金20年以上で、年下の配偶者(65歳未満)を生計維持していれば支給されます。妻が年上(厚生年金20年以上)で夫が年下の場合、妻の65歳到達から夫が65歳に達するまで、妻の老齢厚生年金に夫分の加給年金(特別加算込み)が加算されます。夫が65歳に到達して自身の老齢厚生年金の受給権が確定する時点で、妻の加給年金は停止となります(共働きで夫の被保険者期間が240ヶ月以上の場合は、妻側も同じ令和4年4月改正の支給停止ルールで判定します)。

令和4年4月改正の罠(古いネット情報に注意)

「妻が60歳以降も働いて在職老齢年金で年金が全額停止になっていれば、夫の加給年金はもらえる」という情報は令和4年3月までの旧制度です。令和4年4月以降は、配偶者に老齢厚生年金の受給権があるだけで加給年金は支給停止されます(全額停止中でも同じ)。もっとも、配偶者が昭和41年4月2日以降生まれの場合は特別支給の老齢厚生年金の対象外のため、65歳に達するまで受給権自体が発生せず、加給年金が支給される可能性があります。2022年3月時点で既に受給していた世帯には経過措置(継続支給)があります。

配偶者加給年金の金額(令和8年度)

本体243,800円に、ご本人(受給権者)の生年月日別の特別加算が上乗せされます。

特別加算額の一覧(ご本人の生年月日別・令和8年度)
ご本人の生年月日特別加算額加給年金額の合計月額の目安
昭和9年4月2日〜昭和15年4月1日36,000円279,800円約23,317円
昭和15年4月2日〜昭和16年4月1日71,900円315,700円約26,308円
昭和16年4月2日〜昭和17年4月1日108,000円351,800円約29,317円
昭和17年4月2日〜昭和18年4月1日143,900円387,700円約32,308円
昭和18年4月2日以後179,900円423,700円約35,308円

現在65歳前後の方のほとんどは「昭和18年4月2日以後生まれ」に該当し、年額423,700円(月額約35,308円)が加算されます。なお、2025年成立の年金制度改正法により、2028年4月以降に新たに受給を開始する方は配偶者の加給年金額が約1割減額されます(既受給者は現行額維持)。

配偶者加給年金の手続きガイド

請求のタイミング

  • 基本:65歳の誕生月の3ヶ月前に届く老齢年金請求書の配偶者欄に記入すれば、老齢厚生年金と同時に手続きが完了します(別途の申請は不要)。
  • 後から条件を満たした場合(結婚、加入期間が20年に達した等):「加給年金額加算開始事由該当届」を年金事務所に提出します。
  • 申請を忘れても過去5年以内なら遡って請求できます。

必要な添付書類チェックリスト(マイナンバー記載で省略可)

  • 受給権者の戸籍謄本(抄本):配偶者との続柄確認(加算開始日以降・提出日から6ヶ月以内の発行)
  • 世帯全員の住民票(続柄・筆頭者の記載あり):生計同一関係の確認
  • 配偶者の所得証明書または非課税証明書:生計維持の確認

事実婚(内縁関係)でも生計維持が認められれば対象になります。配偶者が65歳に達した後の振替加算は、配偶者が老齢基礎年金を請求する際に本人の年金証書情報を正確に記入する必要があるため、記入漏れに注意してください。

よくある質問

配偶者加給年金とは何ですか?

厚生年金の被保険者期間が20年(240ヶ月)以上ある方が65歳になるとき、生計を維持している65歳未満の配偶者がいれば老齢厚生年金に上乗せされる「年金の家族手当」です。令和8年度は本体243,800円+特別加算179,900円(昭和18年4月2日以後生まれ)の合計年額423,700円が加算されます。配偶者が65歳に達すると加給年金は終了し、要件を満たせば配偶者の老齢基礎年金に振替加算へ切り替わる、年下配偶者を養う期間だけの時限措置です。

共働きでも配偶者加給年金はもらえますか?

配偶者自身が厚生年金の被保険者期間240月(20年)以上による老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給権を持っていなければもらえます。受給権を持った時点で加給年金は支給停止されます。また配偶者の前年収入が850万円以上(所得655万5,000円以上)になると生計維持関係が認められず停止されます。

令和4年4月の改正で何が変わりましたか?

改正前は「配偶者の老齢厚生年金が全額支給停止されていれば(在職老齢年金など)加給年金はもらえる」という抜け道がありましたが、令和4年4月以降は受給権があるだけで加給年金は支給停止されます。つまり、配偶者が60歳以降も働いていて自身の老齢厚生年金が全額ストップしていても、20年以上の受給権が発生した時点で夫(妻)の加給年金は止まります。2022年3月時点で既に加給年金を受給していた世帯には経過措置があります。

配偶者のほうが年上の場合はもらえますか?

本人が65歳に到達した時点で配偶者がすでに65歳以上の場合、加給年金額は支給されません。逆に配偶者が年下の場合は、本人の65歳到達月の翌月から配偶者の65歳到達までの期間だけ支給され、年齢差が大きいほど総額が増えます(10歳差なら約423万円・令和8年度額)。配偶者が65歳に達した後は、昭和41年4月1日以前生まれなら配偶者の老齢基礎年金に振替加算が加算されます。

繰り下げ受給している間は加給年金はどうなりますか?

老齢厚生年金を繰り下げて受給を待機している間、加給年金額は支給されず、繰り下げ増額の対象にもなりません。年齢差5歳以上なら加給年金の総額は200万円を超えるため、老齢厚生年金だけ65歳から受給して老齢基礎年金だけ繰り下げる方法が取られることが多いです。判断は年金事務所やFPにご相談ください。

離婚した場合は配偶者加給年金はどうなりますか?

離婚すると加給年金額は終了します(対象者がいなくなったため)。ただし、婚姻期間20年以上の夫婦が離婚した場合、3号被保険者だった側が自分の老齢基礎年金に振替加算を受けられる場合があります(離婚時振替加算)。また、加給年金は事実婚(内縁関係)でも生計維持が認められれば対象になります。

2028年以降の改正で加給年金は減りますか?

2025年6月に成立した年金制度改正法により、2028年4月以降に新たに加給年金の受給を開始する方から配偶者の加給年金額が約1割減額されます(令和6年度価格で年額408,100円→367,200円)。すでに受給中の方は現行額が維持されます。一方で子の加給年金額は3人目以降も含め一律に引き上げられます。本ツールは現行(令和8年度)の金額で計算しています。

ご利用上の注意(免責事項)

  • 本ツールは令和8年度時点の法令(厚生年金保険法第44条等)に基づく目安判定です。中高齢者の特例(40歳以降15〜19年の特例)や障害年金との併用、共済組合の取り扱いなど個別の事情は反映されません。
  • 受給月数は65歳到達月の差で算出する目安です。実際の支給開始は本人の65歳到達月の翌月分からで、繰り下げ受給中は加給年金も支給されません。
  • 配偶者の生計維持判定は収入850万円未満(所得655万5,000円未満)の目安です。別居でも仕送り等があれば認められる場合があります。
  • 正式な支給可否・金額は、最寄りの年金事務所・ねんきんダイヤルまたはファイナンシャルプランナーにご確認ください。

品質管理の方針

  • 加給年金額(243,800円)・特別加算額・振替加算率は日本年金機構「加給年金額と振替加算」(令和8年度・当サイトの加給年金計算と同一SSOT)に基づきます。
  • 共働き支給停止の判定(配偶者の240ヶ月受給権・令和4年4月改正)は日本年金機構の公式PDF「令和4年4月から加給年金の支給停止の規定が見直されました」に基づき、テストに組み込んで検証しています。
  • 制度改正時は公式サイトで確認し、本ページを更新します(最終確認:2026年10月・令和8年度額)。

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