高額療養費シミュレーター

高額な医療費がかかった月の自己負担限度額と高額療養費として払い戻される見込額を自動計算します。月収から標準報酬月額(等級基準額)へ自動換算して区分ア〜オを判定し、70歳以上の所得区分・外来特例・多数回該当・令和8年8月診療分から導入された年間上限まで一括で試算。医療費100万円なら区分ウで窓口負担は約9.3万円まで抑えられます。

高額療養費 シミュレーション

診療を受けた方の年齢区分

75歳以上(後期高齢者医療制度)は課税所得ベースで区分判定されますが、月額上限の数値は70歳以上の表と同水準です。

基本給+残業代・通勤手当など毎月の賃金。社会保険の標準報酬月額(等級基準額)に自動換算し、所得区分を判定します。国民健康保険の方は旧ただし書き所得の目安としてご利用ください。

窓口で支払った2割・3割の負担額ではなく、保険診療の総額(レセプト価格の10割分)。同じ月に複数の医療機関を受診した場合は合算した額を入力します(70歳未満は1件あたり自己負担21,000円以上が合算対象)。

世帯主と本人が住民税非課税の場合にチェック。区分オ(70歳未満)・低所得者Ⅱ〜Ⅰ(70歳以上)が適用されます。

4回目以降の月は、月額上限が区分ごとの固定額(例:区分ウ44,400円)に引き下げられます。

計算式と根拠(健康保険法第115条・同施行令第42条/令和8年8月診療分〜)

高額療養費の計算ステップと根拠法令
1. 所得区分の判定70歳未満:標準報酬月額(国保は旧ただし書き所得)で区分ア〜オを判定。70歳以上:現役並み所得者Ⅲ・Ⅱ・Ⅰ、一般、低所得者Ⅱ・Ⅰ健康保険法施行令第42条
2. 月額上限額(区分ア〜ウ)定額 +(総医療費 − 基準額)× 1% ※定額=区分ごとの固定額同上(令和8年8月改定)
3. 月額上限額(区分エ・オ/一般/低所得者)区分ごとの固定額(外来のみの月は70歳以上に外来特例の個人単位上限を適用)同上
4. 多数回該当直近12ヶ月で3回以上支給対象となった場合、4回目以降は区分ごとの固定額に引き下げ健康保険法第115条の3
5. 年間上限8月〜翌年7月の1年間の自己負担累計に対する上限。超過分は還付令和8年8月診療分から新設
6. 払い戻し見込額窓口で支払った自己負担額(総医療費 × 負担割合)− 月額上限額(マイナ保険証・認定証提示時は窓口支払い自体が上限額まで抑制)健康保険法第115条

本ツールでは月額上限の1%部分を1円未満切り捨て、窓口負担額を1円未満切り捨てで計算しています。令和9年8月診療分から所得区分の細分化(および年収200万円未満の課税世帯の多数回該当額引き下げ)が予定されています。

自己負担限度額の一覧(令和8年8月診療分〜令和9年7月診療分)

70歳未満

70歳未満の自己負担限度額
区分所得の目安月額上限(外来+入院・世帯ごと)多数回該当年間上限
ア標報83万円以上(旧ただし書き所得901万円超)270,300円+(医療費−901,000円)×1%140,100円1,680,000円
イ標報53万〜79万円(600万〜901万円)179,100円+(医療費−597,000円)×1%93,000円1,110,000円
ウ標報28万〜50万円(210万〜600万円)85,800円+(医療費−286,000円)×1%44,400円530,000円
エ標報26万円以下(210万円以下)61,500円44,400円530,000円
オ住民税非課税世帯36,900円24,600円290,000円

区分エで旧ただし書き所得が86万円未満と確認できた場合、年間上限は410,000円になります(令和9年8月以降に償還払い)。

70歳以上

70歳以上の自己負担限度額
所得区分外来(個人ごと)外来+入院(世帯ごと)多数回該当年間上限
現役並み所得者Ⅲ(標報83万円以上)270,300円+(医療費−901,000円)×1%270,300円+(医療費−901,000円)×1%140,100円1,680,000円
現役並み所得者Ⅱ(53万〜79万円)179,100円+(医療費−597,000円)×1%179,100円+(医療費−597,000円)×1%93,000円1,110,000円
現役並み所得者Ⅰ(28万〜50万円)85,800円+(医療費−286,000円)×1%85,800円+(医療費−286,000円)×1%44,400円530,000円
一般(26万円以下)22,000円(年間上限216,000円)61,500円44,400円530,000円
低所得者Ⅱ(住民税非課税世帯)11,000円(年間上限96,000円)25,700円24,600円290,000円
低所得者Ⅰ(非課税かつ所得一定以下)8,000円15,700円―180,000円

70歳以上の外来特例は見直しで月額上限が引き上げられました(一般18,000円→22,000円・低所得者Ⅱ8,000円→11,000円)が、新たに外来の年間上限が設けられました。現役並み所得者Ⅰ〜Ⅲの外来・世帯の月額上限は同額です。

高額療養費を正しく使うためのポイント

  • 計算対象は保険診療の10割分:入院時の食事代・居住費(差額ベッド代)、先進医療、自由診療、文書代などは対象外です。窓口で支払う3割(2割・1割)相当額と限度額を比較し、超えた分が支給されます。
  • 世帯合算と21,000円の要件:70歳未満は同一月内の各医療機関・薬局ごとの自己負担が21,000円以上のもののみ合算対象です(院外処方の薬局分は合算可)。70歳以上は外来が個人ごと、入院+外来が世帯ごとに合算されます。
  • 窓口負担を抑えるには認定証・マイナ保険証:マイナ保険証の利用または「限度額適用認定証」(非課税世帯は「限度額適用・標準負担額減額認定証」)を提示すれば、窓口での支払いが限度額までに抑えられます。70歳以上は原則、認定証なしでも自動適用です。
  • 申請しないと払い戻されない:認定証なしで全額(3割等)を支払った場合は、加入保険者への支給申請が必要です。時効は受診月の翌月初日から2年。支給までにレセプト確定を含め約3ヶ月かかります。
  • 高額介護合算療養費という年度トータルの仕組みも:医療と介護(施設サービス費等)の両方で自己負担が大きい年は、世帯の年間合計(標準負担額を除く)が基準額(70歳未満156万円程度など)を超えると「高額介護合算療養費」が支給されます。
  • 健康保険組合の付加給付に注意:組合健保では、共通の限度額より低い上限(付加給付)を独自に設定している場合があります。協会けんぽ・国保の区分表とは異なるため、加入保険者でご確認ください。

よくある質問

医療費100万円の場合、自己負担はいくらになりますか?

所得区分によって異なります。例えば区分ウ(標準報酬月額28万〜50万円程度)の場合、限度額は85,800円+(医療費100万円−286,000円)×1%=92,940円です。窓口で3割(30万円)を支払った場合、高額療養費として約20万7,000円が後から払い戻されます。事前に限度額適用認定証やマイナ保険証を提示すれば窓口での支払いは限度額まで抑えられます。

高額療養費の対象にならない費用はありますか?

保険適用外の費用は対象になりません。具体的には、入院時の食事代・部屋代(差額ベッド代)、先進医療の費用、書類代、自由診療の費用などです。あくまで保険診療の窓口自己負担(3割または2割相当分)が計算対象です。

令和8年8月の制度改正で何が変わりましたか?

①各区分の月額上限額が引き上げられました(例:区分ウは80,100円+1%→85,800円+1%)。②8月から翌年7月までの1年間の自己負担累計に「年間上限」が新設され、長期療養者は超過分の還付を受けられます。③70歳以上は外来特例の月額上限が引き上げられました(一般:18,000円→22,000円)。多数回該当の金額は据え置かれています。令和9年8月からは所得区分の細分化が予定されています。

多数回該当とは何ですか?

直近12ヶ月間に高額療養費の支給対象となった月が3回以上ある場合、4回目以降の月額上限が引き下げられる仕組みです。引き下げ後の額は区分ごとの固定額(区分ア:140,100円、イ:93,000円、ウ・エ:44,400円、オ:24,600円など)で、令和8年8月の改正でも据え置かれました。

窓口での支払いを限度額までに抑えるには?

マイナ保険証を利用するか、加入している保険者に申請して「限度額適用認定証」を発行してもらい、医療機関の窓口に提示します。提示しないで3割全額を支払った場合は、後から保険者へ高額療養費の支給申請(受診月の翌月初日から2年以内)を行うことで払い戻しを受けられます。70歳以上は原則、認定証なしでも窓口で限度額までに抑えられます。

区分の判定は何に基づきますか?

70歳未満は診療月の標準報酬月額(または国民健康保険の旧ただし書き所得)、70歳以上は同じく標準報酬月額ベースの所得区分(現役並み所得者Ⅲ・Ⅱ・Ⅰ、一般、低所得者)で判定されます。本ツールは月収から標準報酬月額等級へ自動換算して区分を判定します。75歳以上の後期高齢者医療制度は課税所得ベースで判定されますが、月額上限の数値は同水準です。

参照年度・最終更新日

参照制度と更新履歴
参照制度健康保険法第115条・第115条の3・同施行令第42条
適用区分令和8年8月診療分〜令和9年7月診療分(区分ア270,300円+1%・イ179,100円+1%・ウ85,800円+1%・エ61,500円・オ36,900円・年間上限新設)
最終更新日2026年10月5日
次回検証予定2027年8月1日(令和9年8月診療分からの所得区分細分化・限度額見直し)

令和9年8月診療分から所得区分の細分化と年収200万円未満の課税世帯に対する多数回該当額の引き下げが予定されています。最新情報は厚生労働省公式ページでご確認ください。

免責事項と編集方針

本ツールは、一般的な情報提供と教育を目的としています。計算結果は、いかなる形式の医療行為・治療法の判断、社会保険または法的な助言を構成するものではありません。診療・治療の要否は医師の判断によります。実際の区分認定・支給額は、加入する保険者(協会けんぽ・健康保険組合・市町村国保・後期高齢者医療広域連合)の判定によります。世帯合算・高額介護合算療養費・付加給付がある場合は本ツールの結果と異なります。正式な申請・相談は加入保険者または最寄りの年金事務所・市区町村窓口へお問い合わせください。当サイトの編集方針については、こちらをご覧ください。

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