残業代(割増賃金)計算シミュレーター

月給と勤務条件から基礎となる1時間あたりの賃金額を算出し、法定外残業・深夜労働(22時〜5時)・休日出勤それぞれの法定割増率に従って受給すべき残業代を自動計算します。1ヶ月60時間を超える時間外労働の割増引き上げ(50%)にも対応しています。

残業代シミュレーション(月あたり)

通勤手当・家族手当・住宅手当などの除外できる手当は次の欄で差し引きます。賞与(1ヶ月を超える期間ごとの賃金)は含めません。

扶養家族の人数に応じて支給される家族手当、実際の通勤費に応じる通勤手当など「限定的に列挙」されたものだけが除外できます(労働基準法施行規則第21条)。一律支給の手当は算入が必要です。

固定残業手当の残業相当分は割増賃金の基礎から控除できます。実際の残業がみなし時間を超えた場合は超過分の追加支払いが必要です。

勤務条件(基礎時給の算定用)

月平均所定労働時間 =(365 − 年間休日数)× 1日の所定労働時間 ÷ 12 で自動算出されます。

1ヶ月の労働時間(時間数で入力)

タイムカードや勤怠管理アプリの記録をもとに、1ヶ月分の合計を入力してください。

計算式と根拠(労働基準法第37条)

割増賃金の計算ステップと根拠法令
1. 基礎賃金(時給)(月給 − 除外できる手当 − 固定残業手当)÷ 月平均所定労働時間労働基準法第37条第5項・施行規則第21条
2. 月平均所定労働時間(365 − 年間休日数)× 1日の所定労働時間 ÷ 12厚生労働省労働基準局の算定式
3. 割増率時間外労働 25%以上/1ヶ月60時間超 50%以上/休日労働 35%以上/深夜(22時〜5時)25%以上。複合時は時間外+深夜 50%・60時間超+深夜 75%・休日+深夜 60%労働基準法第37条第1項・第4項・最低限度を定める政令
4. 割増賃金額基礎賃金(時給)× 時間数 × 割増率労働基準法第37条第1項

1ヶ月60時間を超える時間外労働の50%割増は、令和5年(2023年)4月1日から中小企業を含むすべての事業場で適用されています。60時間超部分の25%ぶん(25%→50%の差額)は、労使協定を結んだ場合に有給の代替休暇(時間単位年次有給休暇)で支払うこともできます。

割増率 一覧表

労働の態様別の法定割増率
労働の態様割増率備考
法定外残業(1日8時間超)25%以上1ヶ月45時間超は25%超える率とする努力義務
1ヶ月60時間超の法定外残業50%以上令和5年4月から全事業場適用
法定外残業+深夜50%以上25%+25%の加重
60時間超の残業+深夜75%以上50%+25%の加重
法定休日の労働35%以上週1日(または4週4日)の休日
法定休日の労働+深夜60%以上35%+25%の加重
深夜労働(単独)25%以上22時〜翌5時の労働

残業代で損しないためのポイント

  • タイムカードの記録は自分でも保管する:未払い残業代の請求では労働時間の立証が鍵になります。勤怠システムの記録、業務上のチャットやメールの送信記録、業務日報などが証拠になります。
  • 除外できる手当は限定的:家族・通勤・別居・子女教育・住宅の5種類の手当でも、一律支給(扶養人数や実費と無関係)なら基礎賃金に算入が必要です。「手当だから除外」は誤りです。
  • 固定残業手当の明細を確認する:固定残業手当は「何時間分の残業代か」が労働契約で明示されている必要があります。実際の残業がみなし時間を超えたら超過分の追加支払いを請求できます。
  • 管理監督者でも深夜割増は対象:役職者でも実態が名ばかり管理職なら時間外・休日の割増は支払われます。深夜割増(25%)は管理監督者にも適用されます。
  • 法定休日か所定休日かで割増率が変わる:所定休日(土日)の勤務は8時間超が残業扱い(25%〜50%)、法定休日の勤務は全時間が35%以上です。自分の法定休日がどの曜日か就業規則で確認しましょう。
  • 消滅時効は2年:未払い残業代の請求権は2年で消滅します。長年未払いが続いている場合は、できるだけ早く証拠を集めて行動しましょう。

よくある質問(FAQ)

1日8時間以内の残業(法定内残業)にも割増賃金は必要ですか?

割増は不要です。割増賃金の対象は法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた部分です。ただし所定労働時間7時間の会社で8時間働いた1時間は法定内残業で割増不要ですが、その時間が深夜(22時〜5時)に及ぶ場合は深夜割増25%以上の支払いが必要です。

固定残業手当(みなし残業代)が支給されている場合の計算方法は?

固定残業手当のうち残業相当分の金額を、割増賃金の基礎となる賃金から差し引いて計算します。実際の残業がみなし時間を超えた場合は超過分を追加で支払う必要があり、差し引いた額で算定した割増賃金が固定額を下回る場合は差額の支払いが義務です。本ツールでは「固定残業手当の月額」欄に入力すると控除して計算します。

深夜労働とは何時から何時までですか?

午後10時から翌朝午前5時までの間の労働です。この時間帯には単独で25%以上の割増が必要で、時間外労働と重なった場合は50%以上、1ヶ月60時間超の残業と重なった場合は75%以上、休日労働と重なった場合は60%以上となります。

休日出勤した場合、すべて35%の割増対象ですか?

35%以上の割増が必要なのは「法定休日」(週1日、または4週4日以上の休日)の労働です。会社が定めた所定休日(土日など)に働いた場合は休日労働ではなく、1日8時間を超えた部分が時間外労働として25%(60時間超は50%)の割増対象になります。どちらが法定休日かは就業規則で確認してください。

管理監督者(部長・課長など)にも残業代は支払われますか?

労働基準法第41条により、管理監督者は時間外・休日の割増賃金の対象外です。ただし深夜割増(25%)だけは支払義務があります。役職名ではなく、経営者との一体性・権限・出退勤の自由度・待遇などの実態で総合判断されるため、名ばかり管理職には割増賃金が認められます。

未払いの残業代を請求できる期間はどのくらいですか?

賃金請求権の消滅時効は2年です(2020年4月の労働基準法改正後)。未払いに気づいたら、タイムカードや勤怠記録・業務日報などの証拠を保管したうえで、会社への請求、労働基準監督署への申告、弁護士への相談を検討してください。

参照年度・最終更新日

参照制度と更新履歴
参照制度労働基準法第37条第1項・第4項・第5項、労働基準法施行規則第21条、時間外及び休日の割増賃金に係る最低限度を定める政令
適用時期1ヶ月60時間超の50%割増は令和5年(2023年)4月1日から全事業場適用
最終更新日2026年10月5日
次回検証予定労働基準法・施行規則の改正時のみ(割増率は長期不変)

免責事項と編集方針

本ツールは、一般的な情報提供と教育を目的としています。計算結果は、いかなる形式の労働、社会保険、または法的な助言を構成するものではありません。実際の残業代は個別の事情(賃金締切日、変形労働時間制の適用、就業規則の定め、割増賃金基礎の控除規定など)により異なります。正確な判断は労働基準監督署または弁護士にご相談ください。当サイトの編集方針については、こちらをご覧ください。

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