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大型犬と小型・中型犬の年齢換算は異なります。
17歳以上は推定値です。

犬の年齢早見表~愛犬の人間換算年齢が一目で分かる~

犬の年齢計算の特徴
犬は成長スピードが人間と異なり、特に生後2年までが急激に老化します。当表は科学的な研究に基づき、大型犬と小型・中型犬で異なる換算率を採用しています。

大型犬用換算年齢表

犬の年齢 人間年齢換算 成長段階 健康管理ポイント 行動特性
1歳 12歳 青年期 基礎ワクチン完了
抜歯期(乳歯→永久歯)
好奇心旺盛
活発な運動欲求
2歳 19歳 成年期 骨格発育完了
体重管理開始
社会的行動確立
体力のピーク
3歳 26歳 成年期 定期健康診断開始
虫除け継続
安定した性格
訓練成果の維持
4歳 33歳 成年期 関節スクリーニング
食事内容の見直し
習慣化した行動パターン
5歳 40歳 中年期 内臓機能検査
歯周病予防
活動量の緩やかな低下
6歳 47歳 中年期 甲状腺機能チェック
肥満予防
生活リズムの安定化
7歳 54歳 中年期 心臓超音波検査
関節炎予防措置
スローペースへの適応
8歳 61歳 老年前期 腎機能検査
視力・聴力チェック
睡眠時間の増加
運動後の回復期間延長
9歳 68歳 老年前期 ガンスクリーニング
血圧測定
環境変化に対するストレス感受性
10歳 75歳 老年期 定期的な総合健康診断
栄養強化食
記憶力低下の可能性
行動変化の監視
11歳 82歳 老年期 心不全予防対策
関節痛管理
運動量の大幅な減少
生活環境の快適化
12歳 89歳 老年期 認知症スクリーニング
消化器機能維持
リハビリテーションの必要性
短時間での散歩推奨
13歳 96歳 超高齢期 臓器機能の総合管理
通院頻度の増加
日常生活動作の支援
温度管理の重要性
14歳 103歳 超高齢期 痛み管理薬の検討
褥瘡予防
排泄習慣の変化
ゆっくりした生活リズム
15歳 110歳 超高齢期 エンドオブライフケアの準備
質の高いQOL維持
基本的な生活動作の介助が必要に
16歳 117歳 超高齢期 安楽死の選択肢の検討
症状緩和治療
活動能力の著しい低下
環境刺激の最小化
17歳 124歳 超高齢期 専門獣医との綿密なコミュニケーション ほぼ寝たきり状態に近くなる
18歳 131歳 超高齢期 生命維持措置の判断
家族の心理的サポート
意思疎通が困難に
19歳 138歳 超高齢期 安静環境の整備
点滴栄養の可能性
ほとんど活動不能
20歳 145歳 超高齢期 安楽死のタイミング判断 生存期間の予測困難
21歳 152歳 理論値 特殊ケアが必要な超長寿例 極めて稀なケース
22歳 159歳 理論値 - -
23歳 166歳 理論値 - -
24歳 173歳 理論値 - -
25歳 180歳 理論値 - -
26歳 187歳 理論値 - -
27歳 194歳 理論値 - -
28歳 201歳 理論値 - -
29歳 208歳 理論値 - -

備考

  • 理論値:21歳以降は統計的に極めて稀なケースのため、計算式に基づく推定値となります。
  • 健康管理:実際の管理は個体差が大きく、獣医師との相談が不可欠です。
  • 行動特性:年齢と共に体力低下が見られる傾向がありますが、品種や飼育環境によって大きく異なります。

※大型犬(ゴールデンレトリバー・グレートデンなど)

小型・中型犬用換算年齢表

犬の年齢 人間年齢換算 成長段階 健康管理ポイント 行動特性
1歳 15歳 青年期 基礎ワクチン完了
乳歯から永久歯への交換期
好奇心旺盛
活発な探索行動
2歳 24歳 成年期 骨格形成完了
スパヨン/去勢の適期
社会性の発達
体力のピーク
3歳 28歳 成年期 定期健康診断開始
歯周病予防清掃
訓練の成果が現れる
安定した行動パターン
4歳 32歳 成年期 内臓機能チェック
肥満予防
生活習慣の定着
適度な運動量
5歳 36歳 中年期 関節スクリーニング
食事内容の見直し(タンパク質調整)
活動量の緩やかな低下
ストレス耐性の変化
6歳 40歳 中年期 甲状腺機能検査
眼科検査
生活リズムの安定
習慣的な行動パターン
7歳 44歳 中年期 心臓エコー検査
腎機能チェック
運動後の回復期間の延長
環境変化に対する適応力低下
8歳 48歳 老年前期 ガンマーカー検査
血圧測定
睡眠時間の増加
活動範囲の縮小
9歳 52歳 老年前期 認知機能評価
関節炎予防措置(グルコサミン補給)
記憶力の低下傾向
慣れ親しんだ環境の好み
10歳 56歳 老年期 定期的な包括健康診断
栄養強化食の検討
日常行動の緩慢化
環境変化に対するストレス反応
11歳 60歳 老年期 心不全予防対策
歩行支援器具の検討
運動量の大幅減少
生活環境の快適化要求
12歳 64歳 老年期 認知症スクリーニング
消化器機能維持(食物の軟化)
排泄習慣の変化可能性
リハビリテーションの必要性
13歳 68歳 超高齢期 臓器機能の総合管理
通院頻度の増加
短時間の散歩のみ可能
温度管理の重要性
14歳 72歳 超高齢期 痛み管理薬の検討
褥瘡予防(ベッドの整備)
日常生活動作の支援必要
ゆっくりした生活リズム
15歳 76歳 超高齢期 エンドオブライフケアの準備
QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の維持
基本的な生活動作の介助が必要
意思疎通の困難化
16歳 80歳 超高齢期 安楽死の選択肢の検討
症状緩和治療
活動能力の著しい低下
環境刺激の最小化
17歳 84歳 超高齢期 専門獣医との綿密なコミュニケーション
点滴栄養の可能性
ほぼ寝たきり状態に近くなる
意思疎通の困難
18歳 88歳 理論値 安静環境の整備
生命維持措置の判断
極めて限定的な活動のみ可能
19歳 92歳 理論値 - -
20歳 96歳 理論値 - -
21歳 100歳 理論値 - -
22歳 104歳 理論値 - -
23歳 108歳 理論値 - -
24歳 112歳 理論値 - -
25歳 116歳 理論値 - -
26歳 120歳 理論値 - -
27歳 124歳 理論値 - -
28歳 128歳 理論値 - -
29歳 132歳 理論値 - -

備考

  • 理論値:18歳以降は統計的に極めて稀なケースのため、計算式に基づく推定値となります。
  • 品種差:チワワやダックスフンドなどの小型犬は大型犬に比べ平均寿命が2~5年長い傾向があります。
  • 健康管理:実際のケアは個体差が大きく、常に獣医師との相談が必要です。定期的な健康診断が長寿のキーポイントです。

※小型犬(トイプードル・チワワなど)、中型犬(柴犬・ビーグルなど)


重要ポイント解説

  1. 換算基準の根拠
    米国獣医師協会(AVMA)の研究を基に、最初の2年で人間の24歳相当まで成長し、3年目以降は犬種サイズにより4-6歳ずつ加算する方式

  2. 活用シーン例

    • フード切り替え時期の判断(7歳=人間44歳でシニア用食へ)
    • 動物病院での健康診断頻度(10歳以上は半年に1回推奨)
    • 適切な運動量の調整(15歳=人間76歳で散歩時間短縮)
  3. 特殊ケース対応

    ※雑種犬の場合:成犬時の体重で分類(10kg未満=小型、10-25kg=中型、25kg以上=大型)
    ※超大型犬(セントバーナード等):大型犬表より1.2倍速で加齢計算
    

使用上の注意

  • 本表は平均値を示したもので、個体差が最大±20%生じます
  • 正確な年齢を知りたい場合は「歯の摩耗度」や「血液検査」を併用推奨
  • 犬種特有の老化パターンがあるため(例:ダックスフンドは関節ケア要早期開始)

この表を印刷して冷蔵庫に貼ったり、動物病院の問診票に記載するなど、愛犬の健康管理にお役立てください。より詳細な計算が必要な場合は、専用アプリ「犬年齢計算ツール」もご利用いただけます。


犬の健康管理ガイド

Ⅰ. 栄養管理の基本

1. 必須栄養素の理解

  • タンパク質重視:犬は雑食だが猫より多くのタンパク質(26%以上)を必要とします(AAFCO基準)。
  • 危険食品の回避:
    • ✖️チョコレート(テオブロミン中毒)
    • ✖️ネギ類(溶血性貧血)
    • ✖️ブドウ(腎不全)
      参考:ペットフード安全法 表示基準

2. 食事の与え方

  • 回数目安:
    • 成犬:1日2回(肥満防止のため分割給餌)
    • 子犬:3~4回(消化器官に配慮)
      (動物愛護管理法 第7条「飼い主の責務」)
  • 水分補給:常に新鮮な水を用意(体重の2.5%必要)。

Ⅱ. 市販フードの選び方

1. 表示の確認ポイント

項目 内容
総合栄養食 主要栄養素を網羅(パッケージにマーク表示)
原材料名 主原料が動物性タンパク質(肉・魚)であること
ライフステージ 成長期/成犬/シニア用を選択

2. 保存方法

  • ドライフード:開封後1ヶ月以内に使用
  • ウェットフード:開封後24時間以内に消費
  • 保存場所:直射日光避け・湿度低い冷暗所

Ⅲ. 健康モニタリング

1. 体重管理

  • BCS(ボディコンディションスコア):
    • 理想:肋骨が軽く触れる・腰のくびれあり
    • 計算式:1日のカロリー = 体重(kg)×30 + 70 × 活動係数
  • 肥満リスク:関節炎・糖尿病の原因に

2. 定期チェックリスト

  • 便の状態(硬さ・色)
  • 被毛のツヤ
  • 目や耳の清潔度
  • 歩行時の違和感

Ⅳ. 法的責任と終生飼養

1. 飼い主の義務

  • 不妊去勢:望まない繁殖防止(多頭飼育トラブル低減)
  • 迷子防止:マイクロチップ装着(動物愛護管理法 第35条)
  • 遺棄禁止:100万円以下の罰金(同法 第44条)

2. 高齢犬ケア

  • 食事調整:低カロリー・高繊維質
  • 環境整備:
    • 滑り防止マット
    • 段差の解消
    • 室温管理(18-22℃推奨)

緊急時の対応

誤飲事故例と対処法

危険物 症状 対処
観葉植物 嘔吐・痙攣 直ちに動物病院へ
小型玩具 腸閉塞 X線検査が必要
人間用医薬品 中毒症状 成分名を伝えて受診

参考資料
環境省「ペットフード安全法ガイド」(2018改訂版)
農林水産省「家庭動物の飼養指針」(2021年版)


このガイドは「終生飼養」の理念に基づき、飼い主の責任ある行動をサポートするものです。愛犬の健康寿命延伸のために、定期的な獣医師相談を推奨します。